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休業手当が支払われたときの社会保険標準報酬月額の随時改定について

 休業等に伴い、通常の賃金よりも低額の休業手当を支払ったため社会保険の等級が2等級以上下がる場合は、固定的賃金の変動があったと見なされ標準報酬月額の随時改定(いわゆる「月変」のことです)対象となります。ただし、休業手当を支払う状態が継続して3ヶ月を超えた場合に限られます。
 また、休業等期間を終え、通常の賃金のみを支払う期間が3ヶ月を超えたときは、再び随時改定の対象となりますのでご注意下さい。

 ご参考までに、一時帰休の措置がとられた場合における健康保険及び厚生年金保険の被保険者資格及び標準報酬の取扱いについてまとめられた整理メモを記載します。



 一時帰休の措置がとられた場合における健康保険及び厚生年金保険の被保険者資格及び標準報酬の取扱いについて(昭和50年3月29日保険発25号・庁保険発第8号通知)の整理メモ

1 定時決定について

 標準報酬の定時決定の対象月に一時帰休に伴う休業手当等が支払われた場合においては、その休業手当等をもって報酬月額を算定し、標準報酬を決定すること。ただし、標準報酬の決定の際、既に一時帰休の状況が解消している場合は、当該定時決定を行う年の9月以降において受けるべき報酬決定すること。

Q1  一時帰休による休業手当等を受けた日は、支払基礎日数に含まれるのか。
A1  含まれることになります。

Q2  その休業手当等をもって報酬月額を算定し、準報酬を決定すること。とは、休業手当を受けた月のみで標準報酬月額を決定するということか。
A2  休業手当を受けた月のみで決定するということではありません。
 例えば、4・5月は通常の給与を受け、6月のみ一時帰休による休業手当等を受けた場合には、6月は、休業手当等をもって報酬月額を算定し、定時決定の対象月である4・5・6月の報酬月額を平均し、標準報酬月額を決定することになります。

Q3  標準報酬の決定の際、とは、いつか。
A3  9月1日となります。
 なお、9月1日の時点で、今後、一時帰休による休業手当等を支払う予定が無ければ、既に一時帰休の状況が解消している場合として取り扱うことになります。

Q4  6月から7月末まで一時帰休による休業手当を受けることとなったが、算定基礎届は、どのように提出してもらうことになるのか。
A4  算定基礎届提出時において一時帰休の状況が解消していない場合は、一旦、4・5・6月の報酬月額を平均した算定基礎届を提出してもらうことになります。(備考欄に6月より一時帰休と記載。)その後、9月1日までに一時帰休の状況が解消した場合は、既に提出済みの算定基礎届の取消届を提出してもらい、9月以降において受けるべき報酬(今回の例は、4・5月の報酬月額の平均)により、算定基礎届を再度提出してもらうことになります。
 なお、一時帰休が解消した場合の算定基礎届の記載方法は、4・5・6月の報酬月額を平均した額を平均額に記載し、修正平均額欄(4・5月の報酬月額の平均)を使用し、備考欄に7月31日ー時帰休解消と記載してもらうことになります。

Q5  4月に一時帰休による休業手当を受けたが、5月に解消した。算定基礎届は、5・6月の報酬月額の平均により提出した。しかし、7月15日より再び一時帰休による休業手当を受けることとなったが、算定基礎届を訂正する必要があるのか。
A5  9月1日までに一時帰休の状況が解消していなければ、既に提出済みの算定基礎届の取消届を提出してもらい、4・5・6月の報酬月額を平均した算定基礎届を再提出してもらうことになります。(備考欄に7月より一時帰休、一時帰休未解消のためと記載)

2 随時改定について

 一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合は、これを固定的賃金の変動とみなし、随時改定の対象とすること。
ただし、当該報酬のうち固定的賃金が減額され支給される場合で、かつ、その状態が継続して3ヵ月を超える場合に限るものであること。
 なお、休業手当等をもって標準報酬の決定又は改定を行った後に一時帰休の状況が解消したときも、随時改定の対象とすること。

Q1  その状態が継続して3ヵ月を超える場合とは、1ヵ月の全てが一時帰休の状態でなければならないのか。それとも、力月のうちの数日が一時帰休の場合でもよいのか。
A1  どちらの場合も随時改定の対象となります。

Q2  その状態が継続して3ヵ月を超える場合とは、いつの時点から3ヵ月と考えるのか。
A2  3ヵ月とは、暦日ではなく、月でカウントすることになります。
例えば、月末締め月末払いの事業所において、一時帰休の開始日を2月10日とした場合は、5月1日の時点でその状態が継続して3ヵ月を超える場合となり
2・3・4月の5月随時改定の対象となります。
 なお、この考え方は、一時帰休による休業手当が1日でも支払われれば、その月からカウントするということであり、例えば2月の一時帰休が10日の1日のみで、3・4月の全日が一時帰休であっても2月からカウントすることになります。
 また、5月1日に一時帰休の況が既に解消している合には、3ヵ月を超えておりませんので、随時改定の対象にはならないことにかします。



Q3  一時帰休期間中に休業手当等の支給割合が変更した場合は、随時改定の対象となるのか。
A3  随時改定の対象となります。

Q4  一時帰休期間中に休業日数が変更となった場合は、随時改定の対象となるのか。
A4  随時改定の対象にはなりません。

Q5  一時帰休の状況が解消した場合とは、どのような状態をいうのか。
 また、どのような場合に随時改定の対象となるのか。
A5  固定的賃金が減額されない状態をいいます。
 また、今後一時帰休を行わないことが明確でなくても現実に固定的賃金が減額されない状況が継続して3ヶ月を超え、2等級以上の差を生じた場合は、随時定の対象になります。
※「継続して3ヵ月を超え」の考え方は、上記A2と同じになります。


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